+ コニイとヨウキイの9日間 +
 
 

2002.3.3.Sun
+前世の目覚め+

おはよう。日もまだ明けぬ真っ暗な中、クイーンズタウンを後にするコニイヨウキイ。さよなら、わたしの愛街。

次に向かうはダニーデン。昼前に、ヨウキイの大好物、南半球版シュウマイ、ディムシムを食べる。ダニーデンに着いたのは、昼過ぎだった。まずインフォメーションセンターまで歩く。けっこう街が大きいことに驚く。

途中見つけた、大きな教会。セントポール教会だって。

入ってみた。感動。ステンドグラス好きなヨウキイにはたまらん。

インフォメーションセンター到着。午後からのバスツアーに申し込み、オタゴ大学へ行くことにした。ここダニーデンは学生の町と言われている。ニュージーランドで一番古い大学として有名な、オタゴ大学にて。ちょっと学生気分でマックを頬張るコニイヨウキイ。

帰りに通ったテレビ局で、ひげを生やしたおじさんがテレビ番組“Survivor”の部屋から出てきて爆笑!おかえりなさい。そして、来たる14時半、ラーナック城バスツアーしゅっぱぁぁぁつ!!城を目指して30分。通ったとこはこんなとこ。

 

到着。    ・・・・・・!!??びびった。「わぁぁぁすごいっ!!!」っていつものヨウキイなら叫んで喜ぶのだが、そのときは違った。どう表現したらいいのだろう・・動けなかった。

急に、とてつもなく悲しくなったのだ。その悲しみみたいな熱いものがぐっと湧き上がり、心の中で燃えあがったのを感じた。「Ryan!!!」ふいにそんな言葉が頭の中を走った。「ヨウキイ??」コニイが言った。「え?」コニイが見えた。RyanRyanRyan...ライアンライアンライアン・・・「どうしたの?」「え?? あっごめん、何でもない。」

・・・ライアンって誰?わけがわからなかった。そんな名前の知り合いはいなかった。

怖かった。何で自分がこんなに悲しいのか、心臓が重いのか、動揺しているのか、わけがわからなかった。キョドってるわたしは、先を行くコニイにただついていくしかなかった。「馬だっ!」茶色い、大きな馬が走り去っていく。あっ誰か乗ってる!男の人?あっ振り返った!!   ライアン??

「Don't go!!!」 わたしは叫んでいた。泣いていた。行かないで。行っちゃいや!!でもそれは、ライアンには聞こえてなかった。「Come back!!!」待って!戻って!!pleeeeeeeeeaaaaassseeeeeee........... わたしは知っていた。ライアンはもう帰ってこない。二度とわたしの元には戻らない。どんなに待っても。どんなに祈っても。わたしの祈りは神様に届かない。

ライアンは、

この湖を越えて、あの山たちを越えて、

何十もの山たちを越えて、

遥か遠く、わたしも行ったことのない地で、

戦死した。

このラーナックの地を奪おうとする、どこか遠くから侵略してきた者達との戦争だった。

この花たちは、“RedRyan”という。何時の日か、ライアンの死を知ったわたしは、この花を城の周りに植えた。“RememberRyan”と横に記して。今、たくさん咲いているのに驚いた。ライアンがわたしに微笑みかけているような気がした。

「きれいだね。」コニイが横でつぶやいた。「そうだね。」わたしは穏やかだった。悲しみはすっかり消えていた。

ヨウキイは気づいた。「私の記憶?」 「過去・・・?」ライアンは心の中にいた。恋人?夫?誰なのかわからないけど、わたしの心には、今まで感じたこともない、暖かい、いとおしい、確かなぬくもりがあった。コニイが言った。「お城の中に入ろうか。」「うん。」

やっぱり、

まったく知らないところだった。普通の、城の中、って感じ。広い広いお城の中を歩き回った。い狭い階段をあがると、外に出れた。屋上だった。

下をのぞくとこんな感じ。城の庭はよく整備されているのに、感嘆した。

遠くを見てみた。ふーん・・・。

正面を見た。・・・・・・・・あれ?やっぱりこっちの方向。何かが違う。いつも私が見ていた方角。どこにいるの、ねぇライアン。

どこを、どこを探してもライアンはいなかった。でもそのとき、わたしは確信した。あの後わたしは、ライアンと一緒になれたのだと。

もし、わたしがライアンと前世で結ばれていたのなら、思い出せないだけで、きっともう会っている。

前世でかもしれないし、今世でかもしれないし、もしかしたら、来世でかもしれない。

冬のラーナック城。

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2002.3.4.Mon
+サザンクロス+

朝、ブラピの夢を見る。超リアルで怖かったけど、でもブラピ様が夢にご登場だなんて幸せだった。今朝はゆっくりできた。11時ごろ、バスでクライストチャーチの市街へ。

まずは、ヨウキイがずっと訪れたかった、サザンクロス語学学院へ。ここは、コニイヨウキイの高校から、毎年約20人が一年間留学に来るところ。チカちゃんや、部活の後輩たち、そして二年前留学して今NZを訪れているサヤカちゃんにも再会できてうれしかった。

その後、市内観光。いろいろ歩いてみる。

そして、ギャラリーがたくさん集まるArtCenterへ行くことにする。こんな道ステキ。

こんな建物もステキ。でヨウキイはまず、木でできた日本で言う、(箱根にあるやつ)みたいなゴージャスな定規を見つけ、ホストブラザーや絵の好きなヨウキイ兄2に購入。それから、ガラス工房で今まで見たこともないような超かわいいピアスを見つけそれも購入。しあわせしあわせ。

その後、ボタニックガーデンを目指し歩く。

わぁきれい。

ニュージーランドの2月は、夏真っ盛りである。ほんとにどこもかしこも植物でいっぱい☆

歩きまわってクタクタなコニイヨウキイは、カフェに入って休憩。18時、コニイ’sホスト宅へ帰る。明日はもうお別れね。荷物の整理や写真の交換をするコニイヨウキイ。6日間のふたり旅の終焉は近づいていた。

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2002.3.5.Tue
+出会いと別れとウェリントン+

クライストチャーチ空港。出発の9:55。黙るコニイヨウキイ。涙。涙。「一ヶ月後、大学の入学式で会えるもんね。」おし!じゃああと一ヶ月の留学生活をお互いENJOYしよっ♪C u soon!Thank you, Cony!

45分の超短いフライト。涙まじりのマフィンをかみしめた。ニュージーランドの首都、ウェリントンに到着。


ここはインフォメーションセンターと図書館。

バスでYHAまで行き、チェックイン後、インフォセンターまで歩く。お姉さんからパンフをもらい、よさげなバスツアーを発見、申し込む。なんかおしゃれで、人でいっぱいの寿司屋さん発見。入る。左隣に座っていたおばちゃんが話し掛けてくる。右側に座っていたお兄さんも参加する。みんな超フレンドリー。一人旅の醍醐味はここにある。一息トークも弾み、おなかもいっぱいになったとこで、街に繰り出すヨウコ。いろんなかわいいブティックがあって、時間が経つのがはやいはやい。

14:30。インフォセンターの前に停まっているバスに乗る。もうたくさんの人が乗っていた。ラブラブなおじさまおばさまカップルが数組いた。すぐに、やけにテンションの高い運転手さんが来て、マイクを持ち、はい、出発前にみんな自己紹介をしましょうと叫んだ。

なんでどのバスツアーも自己を紹介したがるのだろう。南半球に来て、バスの中で自己紹介するのはもう十何回目だった。いつもは軽くたしなむ程度のヨウコだったが、今回はひとりなためか異様に緊張した。イギリス、オランダ、スウェーデン、アメリカ、オーストラリア、そしてニュージーランド。世界各国からの旅行者が集まる中、アジア系はヨウコひとりだった。JAPANから、と言うと、拍手が起こった。Welcome!という声まであがった。なんかうれしかった。

なんとなく打ち解けた雰囲気のバスは、ようやく出発した。“Hi!I'm Joshua.”男の子が隣に座った。さっきアメリカ人だと言っていた男の子は、ニュージーランドでバッグパッカーしている21歳の大学生だった。ひさしぶりにアメリカ英語を聞いて新鮮だった。それにちょっと心細かったのもすぐに吹っ飛んだ。

 

バスはまず、国会議事堂で停まった。オーストラリアの国会議事堂もかっこよかったけど、これもまたおもしろい造りだと思った。ガイドさんによると、この丸い建物は、蜂の巣に似てるから、ビーハイブbeehibeって呼ばれてるんだって。

その隣にあった建物。

次に停まったのは、オールド・セント・ポールズ教会。ここウェリントンが首都になった同じ年に建てられたそうです。

またこれも一味違ったステンドグラス。

おじちゃんの音楽に感動したので、一枚、撮らせていただきました。

入り口付近で募金を募っていたので、ジョシュアとヨウコは寄付することに。バスに乗って外を見ると、あらあらかわいい子供たち。思わず一枚。

次に訪れたのは、ボタニックガーデン。たくさんの花が咲き誇る。

真っ赤に燃えるベゴニアたち。

チャイニーズガーデンと称される日本庭園。

ジョシュアとヨウコは温室の中にも入ってみる。

ちょっとコーヒーを飲み休憩。

次は、山のふもとと頂上を結ぶケーブルカー駅で停車した。威勢のいい運ちゃんが、「乗りたい人は乗って!バスはふもとで待ってるよっ!!」と言い放った。しかし誰も動かない。無理もない。ツアーのメンバー70%はおじさまおばさま。目を合わすジョシュアとヨウコ。同時に立ち上がるふたり。考えることは一緒だった。経験できるものはしとかなきゃ。$2払い、乗り込む。

ガタンゴトン。ガタンゴトン。ほんとにそんな擬音語が似合うケーブルカーだった。でもぎこちなさはなく、スムーズに山を下っていった。途中、登りのケーブルカーとすれ違った。青色の制服を着た高校生らしき子達がいっぱい乗っていた。手を振られた。思わず振り返したヨウコ。笑うジョシュア。

ふもとに着くと、バスはもう待っていた。みんなが中で迎えてくれた。最後に向かったのは、タウンベルトと呼ばれる一帯を見渡せる丘。たくさんの観光バスが停まっていた。海がきれいだった。こんなものがあった。

こんなモニュメントがあった。

16:30。バスは、わたしが滞在するYHAに停まった。二時間の短いシティツアーは終わった。ジョシュアとのお別れの時。今日は一緒にHang aroundしてくれてありがとね。またどこかで会えるといいね。

あぁまたひとりになっちゃった・・・。元気出せヨウコ!最初からひとり旅のつもりだったじゃない!だけど部屋に戻ると、昼間、荷物しかなかったそこに、ふたりの女の人がいた。イタリア人と、ウクライナ人の女性。彼女たちもまたバッグパッカーで、仕事の休暇中にニュージーランドに来たらしい。わたしたちはお互いのことを、誰の母国語でもない英語で語り明かした。ヨウコは思った。わたしはひとりなんかじゃない。そして、一人旅もすばらしいって。

ニュージーランドで過ごす最後の夜。そのヨウコにとって記念すべき夜と、普段と何も変わらない町ウェリントン。そして、偶然出会ったふたりの女性と今を共有している事実。わたしは何か新鮮な気分でいっぱいだった。

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翌朝4時、ヨウコはYHAから出るシャトルバスでウェリントン空港に向かった。

9日間のニュージーランドの旅は、無事、幕を閉じた。

感謝感謝。

 

2002.5.5


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